テクノロジー研究:白血病モニタリング
これから、自分の本業にも近く、趣味にも近いテクノロジーについて、自分なりに研究してみたいと思う。
第1回は、「白血病モニタリング」について。
記事の内容をまとめると、以下のようなものだ。
- 血液の癌である白血病は再発リスクがあるので、定期的にモニタリングをする必要がある。
- 従来のモニタリング手法は骨髄に針を刺して検査する"骨髄生検"であるが、これは痛みが強く、継続率が課題。また、白血病の原因となる遺伝子変異は数千種類のバリエーションがあり、特定が困難である。
- 東大発スタートアップ「Liquid Mine」は、白血病を発症したゲノムを解析して、がんの原因の遺伝子変異を特定(特許技術①)でき、さらにオーダーメイドの検査薬を作ることによって(特許技術②)、再発が検知できるというものである。
今回は、以下について深掘りしてみた。
白血病の原因は?
そもそも、白血病は大きく急性/慢性×骨髄性/リンパ性の4通りがあるようだ。これをさらに細かく分けると相当の種類がある。
急性骨髄性白血病はフィラデルフィア染色体の異常が多く見られるようだが、他の白血病ではどうなのだろうか。明らかな異常のパターンがあるのか?
推測だが、が、もしかすると他の分類の白血病では、それぞれ異常遺伝子が異なるのでは?その結果、数千もの異常になっている可能性がある。
また、この遺伝子異常の原因はウイルスや放射線などが疑われているようであるが、未だ原因は不明のようだ。*1
白血病の患者数、再発率は?
白血病全体では、人口10万人あたり11.3人が発症するようだ。*2
さらに種類にもよるが、急性骨髄性白血病では、20-40%程度が寛解しないとのこと。*3
したがって、モニタリングは5,000人くらいの再発を検知できるということ?
※インパクトを調べるためには、年間発症数と再発の時期のデータが必要だ。
展望について
完全な推測であるが、この技術は現在、血液の癌である白血病だからこそ実現できているのではないか。
将来的には、他の癌であっても、血液中にある癌細胞やその他化学物質を検知し、オーダーメイドで感度高く早期発見ができるようになれば、癌の治療可能性は飛躍的に高まるのではないか。
特にポイントとなるのは、発見のしにくさと、モニタリングのしにくさ、再発率の高さだろう。